2019年5月 100kmマラソン


先月下旬 チャレンジ富士五湖ウルトラマラソン100kmの部に参加した。一昨年に続き 二度目の参加だ。この大会は 富士山の北山麓に位置する富士五湖(東から 山中湖 河口湖 西湖 精進湖 本栖湖)のすべてを周回する118kmの部 本栖湖を除く四湖を周回する100kmの部 更に山中湖を除く三湖を周回する71kmの部の3つに分かれている。山中湖と河口湖はかなり離れているし それぞれの湖の間の道には大きな勾配が存在する。

私のスタートは朝4時45分。まだ明けきれぬ薄暗い空の向こうに しかし雪をまとった富士山がくっきりと姿を見せるというまさに幻想的な美しさ。今迄に見た富士山の中で一番美しい富士山だった。制限時間は14時間後の午後6時45分 夕暮れの始まり時だ。

富士五湖100kmの部の特徴は 6つの途中関門の制限通過時間が最初に厳しく 後半に甘く設定されている点だ。前半頑張った人には後半は優しくしてあげようという思いやりと言えなくもない。特に 第一関門(約18km地点)と第二関門(約38km)地点の制限時間が厳しい。しかも第二関門近くは長い登り坂だ。ちなみに完走率は例年70%位だが リタイア組の半分以上はこの第一/第二関門でアウトになるらしい。計算してみると この区間 フルマラソンで4時間半程度の走りをしなければ第二関門を通過できない。

一昨年の初参加ではこのことをしっかり頭に刻み意気揚々と走り出した。しかし後半に失速。精進湖を巡る70数km地点で「私は何のために走っているのか」という迷いが脳裏をよぎった。上り坂はもちろんのこと 下り坂も足がつらく 平坦な道だけを軽く走り あとはすべて歩きというありさま。最後の方は制限時間をにらみながら必死の思いの完走だった。

一昨年走った時 私はずっと 精進湖(五湖の内で最小)とコース道路の間には林があり コースからは精進湖が見えないものだと思い込んでいた。ところが今回 驚くことに コース横に精進湖がくっきりと姿を現し しかもコースはずっと精進湖を取り囲んで展開していた。前回は余りの疲労のため 精進湖を見た記憶がまったく失われていたのだった。

今回は ともかく前半はできるだけ軽めに走ることを心がけた。軽く走ったのはよかったのだが 今度は逆に中・後半に余裕がなくなってしまった。56キロの休憩地点では Tシャツの着替えだけはしたものの靴下を取り換える余裕もなく 時間に追われて飛び出す始末。去年と比べれば 後半もそれなりのエネルギーは残っていたが 制限時間をにらみながらの完走は同じだった。結局 タイム的には一昨年とほぼ同じだった。

その夜はホテルでバタンキュー。翌日 朝食の前に 風呂場で体重を測ると 何と通常より5キロも減っているではないか。「走ったキロ数×体重≒消費カロリー」 「7200カロリー≒1キロの脂肪消費」という概算式に従えば このマラソンで脂肪が1キロ近く消費されていることになる。あとの4キロは水だ。しっかりと走りながら水を取っていたのだが当然その程度では追いつかない。体の60~65%が水ということを考えると どうやら体内の水分量の1割を消費していたらしい。

一昨年と比べ足は驚くほどに大丈夫だった。しかし 全体的な疲労感は今年の方がやばかった。66歳の私には100kmは過酷すぎる、これを最後にしようかと思った。ただ ウルトラマラソンは なぜか 終わって日が経つにつれ もう一度チャレンジ心が燃えてくる。事務局によれば 今回の100kmの最高齢完走者は75歳とのこと。70歳までなら何とかなるかも。とりあえず 来年も頑張るか!

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