2021年4月 テレ会議アプリ


弊社のオンライン研修は今迄ずっとZoomで提供している。MS.TeamsやWebexのテレビ会議では画面上の参加者一覧表示の数に問題があったからだ。昨秋まで Teamsは9人 Webexは16人が参加者一覧表示の上限だった。一方で 弊社のオンライン研修は参加者の上限が18人。弊社研修では 常に参加者全員を見ながら運営していくので 参加者一覧表示は18人プラス私で19人必要となる。18人以下だと研修を実施できないのだ。一方で 昨年は Zoomのセキュリティ不安などのため どうしてもZoomでの研修参加の許可がとれないという主催者もあり その結果 オンライン研修は実施見送りとなるケースもあった。

ところが 昨年秋に TeamsもWebexもこの問題を克服し それぞれ 49人 25人までの参加者一覧表示が可能になった。これで最大のボトルネックは解消。弊社もTeamsやWebexでの対応が必要になるかと思いきや その間に 主催各社のZoomシステムの理解が進み あるいは ネットワーク管理能力も増強されたみたいで 今やほとんどの主催者でZoom研修が解禁となった。

ほとんどと書いたのは 実は最近 複数の金融関連企業からZoomではなくWebexでの研修実施の問い合わせがあったからだ。やれますと返事はしたのだが 今時 Zoom NG という企業があることがちょっと気になった。私がホストになり 研修参加者はブラウザから参加すればよいのだから 何の問題もない気がする。そこで 知り合いにこの話をしたところ それは金融庁絡みだからですよという話になった。聞くところによると 金融庁は全組織でテレビ会議にWebexを採用しており 金融業界各社にもWebexを強く推奨しているらしい。ちなみに ネットで調べたところ 使用しているテレビ会議アプリは 省庁により異なる。もちろん私の研修は金融庁そのものとは何の関係もないのだが どうもその余波が現れたらしいのだ。

いちおう参加者一覧表示の上限数というボトルネックはクリアしたので 私のオンライン研修もWebexで可能になった。ZoomはもともとWebexの開発者だった人が立ち上げた企業なので ZoomとWebexは基本コンセプトや画面表示が似通っている。それでも 私の研修はZoom実施を推奨している。やはり私にとってはZoomの方が圧倒的に使いやすいのからだ。

最大のちがいは Zoomのデュアルモニター機能だ。私の研修では主催者である私が 1台のZoom発信PCで2台のモニターを使用している。片方のモニターに参加者一覧画面を映写し 片方のモニターで研修中の説明資料を映写している。実はこれが実に便利なのだ。WebexやTeamsにはこの機能がない。

WebexやTeamsでもアプリ共有などの機能を使えば 共有するパワポ資料を別モニターで表示するなどもできるので 通常の社内プレゼンはこれで大丈夫なのだろう。しかし私の場合 ビデオスイッチャーという入力映像切り替え装置を使い パワポ画像 書画カメラ 私の説明カメラの3つの画像を瞬時に切り替えるというやり方を取っている。私の場合 書画カメラを使用するので 実質 このやり方しかない。これがWebexやTeamsではできないのだ。したがって 私の場合 もう一台PCを持ち込んで 参加者としての画面を見ながらの進行となる。実に面倒なのだ。

しかもTeamsの場合 自分の画像が自分のモニターでは左右逆転という現象が起きる。MS Skypeからの名残だが 私の研修ではこれが不便この上ない。

Teamsはいうまでもなく Webexにも使用者視点がまだまだかけている気がする。ほんのちょっとしたことなのだが 使用者への心遣いがZoomの発展を支えているのだろう。テレビ会議アプリなど所詮ツールだが ツールと割り切れば使い易いに越したことはない。