2021年6月 東京マラソン11万5千円の疑問


現在 ハワイの次女一家が現地の夏休みを利用して一時帰国中だ。子供(孫)たちは2週間の自宅待機を経て 近所にある区立小学校に通わせてもらっている。3週間弱の短期にもかかわらず 世田谷区では快く受け入れてくれる。ありがたいことだ。夏の短期区立小学校通いは我が家の恒例行事になっており 孫も学校内に知り合いがいるので楽しく通っている。

さて数日前に東京マラソン実行委員会から突然のメールが届いた。今年10月17日実施予定の東京マラソン出場抽選に落選した人あてである。コロナ下 海外からの参加を受け付けないことになったので その参加枠が余った。ついては 日本在住者で東京に前泊する人限定で先着順で出場権を付与するというもの。ただし 宿泊ホテルはスタート近くにある京王プラザホテル限定で この予約を管理するのが近畿日本ツーリスト。明確には述べられていないが 数百~千人程度の枠らしい。

さて 一人で前泊(一泊)し東京マラソンの出走権利をもらうとして 幾らだと思いますか?ちなみに 東京マラソン参加の当選率は10倍以上と言われている。

実は 今年10月31日に実施される横浜マラソンでは募集当初から横浜市内宿泊者には先着順で出走権付与という枠が設けられた。これは横浜マラソン始まって以来のことだが 主に横浜市内ホテルの振興策を考えてのことだろう。ちなみに横浜マラソンの出場当選率は5倍くらい。対象となるホテルはみなとみらいと桜木町近辺の大型ホテル数軒がリストされており 金額は宿泊代に横浜マラソン出場料がプラスされるという明瞭会計になっている。これを管理するのはJTB。土曜日のみなとみらい近辺のホテル代は2万数千円~なので 一人一泊出走権付で4万円台となる。実は 私の場合 例年 横浜マラソンの抽選に当たった時は いつも近くのホテルに前泊していたので これは私にとってはお得だ。

さて東京マラソンの場合 ホテルは京王プラザ一か所しか選択肢はない。一人一泊プラス東京マラソン出走権つきで・・・なんと11万5千円。値段を見てあいた口がふさがらなかった。東京マラソンの参加費用が1万5千円なので 宿泊費(マラソン当日の朝食のみつき)だけで10万円だ。ちょっと待ってくれ。10月の土曜日とはいえ 京王プラザで一泊10万円?信じられない。しかもこのコロナの時期である。

そもそもスタート地点に徒歩圏内のホテルは京王プラザ以外にもいくつもあるのに なぜ京王プラザだけなのか?果たして ここで得た利益はどこに行くのだろうか?近畿日本ツーリスト それとも 京王プラザ それとも 東京マラソン実行委員会?はっきり言って何の説明もないのだ。前回のマラソンで コロナのために一般参加が中止になったが 参加料はびた一文返さなかったときと同じ態度だ。

この参加費用別で10万円というのはピンとくる点はある。例年は10万円のチャリティランナー枠というのがあるのだ。リストされた慈善団体から希望の団体を選択し 10万円を寄付すれば先着順で出走権を与えるという制度だ。実は今年の東京マラソンはいろいろとイレギュラーでこのチャリティランナー制度がなかった。おそらく 主催者は チャリティで10万払って参加する人がこれだけいるのだから ホテル代込みで10万円は安いものだろうと考えたに違いない。チャリティだからこそ10万円払うというチャリティランナーの気持ちがまったく分かっていない。いったい誰が東京マラソンンを取り仕切っているのだろう。顔がみたいものだ。

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