2021年11月 立憲民主党さようなら


私は過去の国政選挙で自民党に投票したことがない。はっきり言って根っからの権力嫌いなのです。というわけで 民主党政権がめちゃくちゃな失敗に終わった後も 応援の意味を込めて 最大野党だった立憲民主党に投票してきた。その私が 今回だけは 立憲民主党への投票はやめることにした。そしておそらく今後もだ。というよりも 次の選挙では立憲民主党という名前すら残らないかもしれないのではないかと思っている。

きっかけとなったのは6月に行われた枝野代表の日本外国特派員協会での演説だ。彼は着々と準備が進んでいた東京オリンピックを今すぐ中止か一年後に延期すべきだと言い放った。そして 「IOCとの交渉が難しいのなら 関係者の出入国を規制すればよい。出入国の権利は政府が持っているのだから強引にでも開催を中止することは可能だ」と言った。これがあと一か月半後に迫った時の野党第一党代表の発言なのだ。しかもそう発言したときの枝野代表はまさに自分の発言に自信満々のしたり顔だった。

このテレビ報道を見て これはダメだと確信した。外交音痴どころか 国際センスのかけらもない。まさに自民党には何でも反対 理由など後からつければよいという感じだった。大昔の何でも反対の社会党のデジャブである。というよりも 昔の社会党は政権奪取など考えない批判政党として存在していたのでまだ許せる。立憲民主党は真顔で政権奪取を狙うと公言している党なのだ。残念至極というしかない。

これは立憲民主党が共産党との間で 閣外協力と候補者一本化を約束する前の話だ。しかし 上記のテレビ報道の印象が強かった私にとって 共産党との連携話など「なるほど」以外の何物でもない。立憲民主党に籍を置く小沢一郎氏が二大政党制を目指して小選挙区を作った時 彼の頭に会ったのは米国の共和党と民主党のはずだ。これだったらわかる。しかし 枝野代表が目指している二大政党制とは 自民党vs大昔の社会党のように見える。これではいつまでたっても政権交代など起きるはずがない。自民党長期政権時代にずっと見てきた光景だ。

さて それでは私の票はどこに行ったのか。そりゃ 日本維新しかないでしょ。議員数を減らせ 議員歳費を減らせと言ったのは維新だけだし 大阪都構想で見せた粘りは記憶に新しい。コロナでみせた吉村府知事の行動力も印象深かったし ともかく地方で確実にやるべきことをやってからという まとも感がある。いろいろ問題議員は多そうだけれども それを補う世代交代感も強く感じる。あとは代表辞任を表明した松井代表なきあとのリーダーシップだ。ここを乗り切れれば もしかすると 日本維新は大化けするかもしれない。

今回の立憲民主党の低迷と維新の躍進は決して一時的な流行ではない気がしてならない。自民党の確実な勝利の裏で久しぶりに関心を抱いた衆院選だった。