2024年3月 S国際学園


私の下の孫娘は今 小学4年生。我が家の近所に住み 近くの区立小学校に通っている。ハワイ生まれのハーフで 日本に引っ越して2年以上経つ。英語塾で英語力の維持に努めているおかげもあり 何とかバイリンガルを維持している。

その母親 つまり私の娘が 英語塾から中学のパンフレットをもらってきた。中高一貫のサレジアン国際学園世田谷校。聞いたことのない名前だ。よく読むと 我が家から徒歩圏内にある目黒星美学園(世田谷)が2023年からサレジアンに改名したという。もともとカソリックの同じグループだが 思い切って日本の学校運営を統合・大改革することにしたらしい。女子校だったのを共学にしたうえで 名前が示すように国際教育に舵を切るらしい。

パンフレットを読むと 本科の他に インターナショナルクラスがあり そのインターナショナルクラスはレギュラーとアドバンスドの2グループで構成されている。レギュラーは日本人でグローバルを目指す人が対象。一方 アドバンスドは帰国子女が主な対象のようだ。アドバンスドのクラスでは英数理社は英語オンリーの授業(英米と同じ授業ということ)で その他は日本語という。つまりインターナショナルスクールとは違い バイリンガル育成を目指しているらしい。ただし ケンブリッジ国際校の認定を受けているので 学位はグローバルに通用する。

ちなみに日本にある大手の小中高一貫インターナショナルスクールはほとんどがケンブリッジ国際カリキュラムの認定を受けているし 大手は日本の文科省からも認定を受けているので 欧米や日本の高校卒業の資格が得られる。ただし 授業や学校の運営はすべて英語。父母への連絡も先生とのコミュニケーションもすべて英語だ。

サレジアンの学費は授業料他で年間100万円。お高めの気もするが 公立学校で塾にかかる費用を考えるとそれほどではないと言えるかもしれない。ちなみに いわゆる日本のインターナショナルスクールは年間250万円以上する。調布にあるASIJは300万円を超す。

サレジアンのパンフレットを読んで この学校が目指している国際教育に心から共感した。よくぞこういう学校ができたものだ。しかしなぜ今までこんな学校が日本になかったのだろうか。もしかして私が知らないだけだったのか。ともかく かなり時間がかかったものの 日本の教育もようやくここまで来た感じ。日本の将来も捨てたものではないと心から感じた。

さて サレジアンのインターナショナルクラス・アドバンスドへの入学には英検2級が必要とある。ほぼバイリンガルの孫娘にとって英検2級の難関はライティングと2次試験のQ&Aらしい。例えば「気候変動」に関してエッセイが求められたり 面接で自分の考えを説明する必要があるという。小学4年生にとってこれは厳しい。しかし英検2級が受かれば 後は入試というものはなく エッセイと面接だけらしい。考えてみれば日本の中学受験の塾通いと比べれば 実に有意義な受験準備ではないかと思えてくる。

そして先週 小4の孫娘が英検2級に合格したという連絡があった。この調子なら入学時に奨学金をもらえるのではないかと言ったところ 娘曰く 英語は問題ないけど算数が・・・と学校の算数のプリント答案を見せてくれた。うへっ! これではやはり算数の塾にも行く必要があるかも。教育は一筋縄ではいかない。

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