2009年2月 Changeの国
オバマ大統領の就任演説、テレビをずっと見ていました。その後のコメントにもあったように、ぐっと抑えた、よく言えば歴史観を踏まえた格調高い、悪く言えばとても地味な内容でした。何れにせよ、これからの道のりの険しさを感じさせる演説だったと言えます。
ところで、ニューズウィーク(日本語版1.28 号)に、ファーストレディになるミシェル夫人の話が出ていました。ストレートに、同夫人の肌の色について触れていたのに驚きました。つまり、就任式で歌っ ていたビヨンセに代表されるように、今までの美しい黒人女性とは、肌の色が薄く、ヨーロッパ風の顔立ちであるというのが定番でした。しかし、ミシェル夫人 はこの定番には該当しません。もしかすると、白人の母親を持つオバマ大統領の誕生よりも、ミシェル大統領夫人の誕生の方がチェンジを体現しているのかもし れません。
私事ですが、アメリカに滞在中の次女が、この夏、アメリカ人と結婚する事になりました。米国では、2050 年には、白人はマイノリティになると言われているそうです。つまり、今のマイノリティがマジョリティになるわけで、言い換えると、白人とか黒人とか、ある いは、マイノリティとかマジョリティという議論そのものが無意味になる時代の到来です。私の孫がアメリカ大統領になる可能性すらある時代です。・・・こう して考えると、“チェンジ”が“希望”と同義語であることがよく分かります。それでは、いつまで経ってもチェンジの起きない国はどうなるのでしょうか?