2011年11月 米国永住権抽選プログラム
先月、2013年度の米国永住権抽選プログラムのネット受け付けがあった。正式には、Diversity Immigrant Visa プログラム、移民多様化プログラムと称しているもので、法律に基づいて実行されているものだ。2013年度は、世界で5万人の人に、このプログラムを通じ永住権(グリーンカード)が発行される。この辺のところに、やはりアメリカの底力を感じてしまう。
昔は、面倒な書類準備が多かったようだが、今は、ネットで簡単に申し込めるようになった。聞くところによれば、10年 間有効で、しばらくの間は、毎年一回渡航していれば更新されるという。永住権取得にはいろいろの方法があるが、この抽選プログラムが当然のことながら、更 新に関してはもっとも制約が緩くなっている。というわけで、私もネットで応募してみた。宝くじよりは当選率が高いのだから、当たらないとも限らない。
皆から、当たったら本当に移住するのかと聞かれるが、そんなのは当たってからゆっくりと考えればよいことだ。結局、今回の震災・津波を見ればわかるよう に、あれだけの災害が起きても、日本政府はあの程度のことしかやってくれないのだ。一方で、日本政府の地震調査研究推進本部の発表によれば、2036年までにM6.7~7.2の地震が南関東地域で発生する確率は70%。M6.9の直下型地震が都心で起きれば1万数千人の死者と言われている。永住権が当たる確率と大地震に見舞われる確率のどちらが高いかといわれると微妙なところではないだろうか。
というわけで、関東で地震が起こり、運よく生き延びれば、余生をハワイでというのも大いにあり得る選択だ。地震とまでいかなくとも、今の日本のあまりにも ひどい政治状況がしばらく続くならば、本当に、日本に住まないという選択肢もぜひ持っておきたいと思う。
最近、TPPの問題で、山田正彦元農林水産大臣が反対コメントを述べる姿をよくテレビで見かける。彼の発言を見るたびに本当に日本の政治家に失望してしまう。TPP反対者は、TPP参加の悪影響のみを述べつらうが、彼らの口からTPP不 参加の悪影響をどう考えるかを聞いたためしがないし、日本の将来像を聞いたこともない。好意的に解釈すれば、おそらくは山田氏は選挙目的でポーズとしてあ のような反対発言をしていると思うが、もしかして、彼が本気で本心からあのようなことを考えているとしたら・・・それは空恐ろしいことだ。本当に永住権プ ログラムに当たってほしいと思う。