基礎コース演習解答例


課題1解答例:

例えば「社長に経営能力がない」(状況の考え)。「子会社社長を交代させるべきだ」(行動の考え)。解答は一つではありません。ポイントは、3つの状況から、あなたなりの具体的なメッセージ(結論)が導かれているかという点です。例えば、「A子会社の状況をもっと調査すべきだ」では、何を調査するのかが明快ではありません。すなわち、メッセージが抽象的、かつ、中身が無いので結論として不適切です。「A子会社の戦略を見直すべきだ」も同様に不適切です。これらのメッセージは、ともにたとえ3つの箇条書きがなくとも言えるメッセージです。つまり、3つの箇条書きから導かれた要約ではないのです

課題2解答例:

頂上メッセージが要約になっていません。要約とは、下段の3つの異なるメッセージを1つで表現するということです。現在の頂上メッセージは1つのメッセージになっていません。「A社は・・・」、「B社は・・・」、「C社は・・・」という下段の3メッセージを単に「AND」でつなげただけです。文法としては一つの文かもしれませんが、メッセージとしては3つのままです。ここでの頂上メッセージは、例えば、「イチジク果汁の市場が伸びている」となります

課題3解答例:

「在庫削減でもっとも重要なのは正確な売上げ予測である。しかし、今の売上げ予測は月に一度の更新に終わっているために、最新の売上げ見込みが反映されていない。したがって、緊急の見直し(売上げ予測の頻繁な更新)が必要である」。この文章ではこれ以外の正解はありません。解答例をよく読めば、第一文が「命題/真実」、第二文が「現状分析」、第三文が「提案」という論理構成になっているのが分かります。文の構成は、この論理を正確に反映せねばなりません。接続詞は文と文をつなぐ最小単位のロジック表現です。本研修では、このロジックを曖昧にさせないために、少なくともメッセージ構成作業ではロジックのない接続詞の使用を禁じています