2013年4月 その2 新年度の始まり(2/2)


前回は、暦と年度がなぜ違うかという話だった。それでは、日本の会計年度がなぜ4月開始かと言うと、理由は単純。明治時代に当時の大国、イギリスを真似ただけの話だ。ちなみに、イギリスは今も会計年度は日本と同じ4月開始。カナダ、インド、デンマークなども4月。米国は10月。ギリシャ、スウェーデン、オーストラリアなどは7月。暦と年度が同じ1月開始なのは、韓国、フランス、ドイツ、ロシア、中国など。

この各国の会計年度を見て、私は考えた。・・・要は、会計年度などどうでもよいのではないか。会計年度そのものに意味がなくなってきているのではないか。今や、一年ごとにものを考える時代ではなく、もっと早いスピードで考える時代になっているのではないか。そういう視点で各国の会計年度をよく見ればすぐにお分かりの通り、すべて、四半期(3か月)単位となっている。つまり、1月始まり、4月始まり、7月始まり、10月始まり・・・今や、一年単位ではなく、3か月単位でものを考えるのが常識、それがグローバル流なのだ。

ちなみに、皆さんは米国の会計年度が10月始まりなのをご存じだっただろうか。私はつい最近知ったばかりだ。でもなぜ10月なのか?・・・じつは、10月開始になったのは1976年、割と最近の出来事なのだ。それまでは7月が会計年度のスタートだった。変更になった理由は、7月だと期間が短すぎて議会の合意が得られないので、四半期ずらそうということだった。米国の場合、個人の税申告は暦通り(1~12月)だし、企業も暦通り(1~12月)が多い。要は、政治がらみの話であり、10月であることにそれほどの意味はないのだ。重要なのは四半期なのだ。

最近、東大の秋入学が話題になっている。世界標準に合わせようと言いうことだが、世界に合わせると今度は国内で不都合がでる。もちろん、幼稚園から大学まですべて9月スタートにすればよいのだが、私に言わせれば、学校年度という考えがそもそも古い。四半期が望ましいが、少なくとも、前期・後期の半期制度にすればよい。つまり、4月入学と9/10月入学の選択制度にするのだ。もちろん、カリキュラムの構成に頭を使う必要はあるが、こうすれば、多少の非効率さもカバーできる。問題は春入学か秋入学かではなく、「年度」発想で凝り固まっている学校経営者の頭の中のような気がする。

ちなみに、私の卒業したペンシルベニア大学のビジネススクール(大学院)では、9月開始がメインだが、1~2割は1月入学生だった。カリキュラムは春/夏/秋/冬の四半期制。もちろん、卒業は単位さえ取ればいつでも大丈夫。入学式はなしで卒業式は年に一回。見習うべきは9月入学ではなく、この柔軟性だと思うのだが、如何だろうか。日本的に言えば、やはり、寒さも和らぎ、虫や動物が冬眠から目覚め、桜が咲く時節こそが、「新しい始まり」に相応しい。東大の学長さま。どうか、この「始まり」をぶち壊さないで頂きたい。

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