新版 考える技術・書く技術


出版社: ダイヤモンド社
旧版初版: 1995年4月
新版初版: 1999年3月
著者: バーバラ・ミント
訳者: 山崎 康司
監修: グロービス
本書構成
第1部 書く技術
  第1章 なぜピラミッド構造なのか?
  第2章 ピラミッドの内部構造はどうなっているのか?
  第3章 ピラミッド構造はどうやって作るのか?
  第4章 導入部はどう構成すればいいのか?
  第5章 演繹法と帰納法はどう違うのか?
第2部 考える技術
  第6章 ロジックの順序に従う
  第7章 グループ内の考えを要約する
第3部 問題解決の技術
  第8章 問題を定義する
  第9章 問題分析を構造化する
第4部 表現の技術
  第10章 文書構成にピラミッドを反映させる
  第11章 文章表現にピラミッドを反映させる 

解説


書くという作業は考えるという作業に他ならない。本書では、明快な文書を書くという作業を通して、いかにビジネスの諸問題を考えていくかという考える手法を実践的に説明している。ピラミッド手法として知られるこの手法は、マッキンゼー、ブーズアレン、ATカーニーをはじめとする殆どの欧米一流コンサルティング会社でライティングの基礎として取り入れられている。欧米の一流コンサルティング会社経験者でピラミッド・プリンシプルと聞いて知らないものはいないほどである。英語、ドイツ語、フランス語、韓国語、その他、数ヶ国語に翻訳されたグローバルなビジネス古典といえる

日本語訳が出版されて以来、問題解決手法ブームの引き金となり、「・・・の技術」、「・・・の技法」などのタイトル・ブームを引き起こした。旧版発行以来、約10年間、毎年1.5~2万部近く売れ続けるという超ロングセラー本となっている。出版時、日経新聞など各種ビジネス部門のベストセラーとして長期にわたってランクインされたのみならず、今でも、アマゾン・コムなどの総合ビジネス書累積ランクで上位を維持し続けている

書評例


評価 :優+

書評:本書で紹介しているのは、伝えたい内容をきちんと整理し、全体の構造や流れを設計しながら書く技術。ある程度の長さの文章を書く際には、個々の文章よりも、全体の構成を整えることが重要である。そのための具体的な方法を提供する。また、内容を整理する段階で必要な考える技術も含まれ、考えるプロセスの重要さも示している。結果として、説得力のある論理的な文章に仕上げられる。分かりやすい文章を書きたいなら、絶対に読むべき本といえる。ただし、論理的なことが苦手な人には向かないかもしれない。
・・・川村渇真の「知性の泉」

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