2015年11月 GPSソーラー時計
中高級時計は12月に売れるらしい。ボーナス時期やらクリスマス時期ということだ。というわけで そうした時計の新モデルは秋に発表される。
先日雑誌を見ていて 日本のGPSソーラー時計がかなり進歩していることに気づいた。GPSソーラー時計はセイコーが世界に先駆けて2012年にアストロンというモデルを発売したのが始まりである。それ以来 シチズン カシオが参入し 開発競争の真最中らしい。この秋にはこの三者が揃って新タイプを発表した。
GPSソーラー時計とはGPSで居場所を検知し その場所の時刻を簡単に表示してくれるという時計だ。世界の標準時刻を電波検知するので時刻合わせも不要。もちろんソーラー充電。海外旅行を頻繁にする人にとっては便利ものである。安倍総理がオメガのスピードマスターからアストロンに切り替えたという話しも有名になった。まったく正直な話 私は政治信条的には安倍総理に共感できないが この時計に対する嗜好に関しては総理に一票を投じたい。
実は私も先日アストロンの新タイプを購入した。以前から使っているタグホイヤーと併用しているが 気持ち的にはメインはアストロンだ。アストロンに限らない話だと思うが 日本のGPSソーラー時計は機能的に見れば世界最高の時計だと実感した。GPSを用いて時刻調整している時の秒針の動きを見ていると実に驚かされる。秒針にこんな機能をもたせるなどよくぞ考えついたものだ。時計を身に着けていると言うよりもまさに精密機械を身に着けていると言う感じがする。アップルのデジタル時計では味わえない 精密機械に対するこだわりだ。安倍総理の気持ちがよく分かる。
今後GPSのアンテナ機能など様々な機能が強化されると更に小型軽量化が進むだろう。腕時計と言えば伝統技術でなりたっていそうな分野だが この進化は実にすごい。数十年前 父のしていた腕時計はリューズを回して時計のゼンマイを巻くスタイルだった。その後 自動巻き そしてクォーツの誕生。息をつく間もなく ソーラー時計 電波時計 そして GPSソーラー時計の誕生。クォーツ以降 この先端技術をリードしてきたのはつねに日本だった。
アストロンを身に着けて久しぶりに日本の先端技術力に誇りを感じた。そう昔プリウスを買った時のような気分だ。・・・次は燃料電池車だろうか、それとも。