2016年3月 最後の踏ん張り


人間って本当に最後の踏ん張りが効くものだ。3月13日に行われた横浜マラソンのことだ。横浜マラソンは全体にはフラットで走りやすいコースなのだが 難所はやはり 22キロ~32キロにわたる湾岸高速道路だ。まあ この高速道路の上を走るというのが横浜マラソンの売りだからこれはしょうがない。

去年出場の時は200メートル弱の距離不足があったものの 3時間51分でとても楽に走れたという印象だった。実は その一か月前の東京マラソンでそれなりの好タイムが出たので 横浜は気軽にという軽い気持ちが良かったのかもしれない。

今年は事前の練習不足が気になっていた。もっとも暇なはずの2月が例年以上に忙しく かつ仕事が一段落すると風邪をこじらせる始末。仕事が忙しい時には気が張っているので風邪など殆どひかないのだけれども 仕事が一段落すると気が抜けてどっと疲れが出て風邪をひいてしまう。よくあるパターンだ。しかも今回は 風邪気味なのに横浜マラソンのことが気になり ちょっと無理してジョギングしたのがたたった。結局 風邪をこじらし 数日間ぐったりだった。

長距離走というのは 少なくとも 素人の場合 練習がものを言う。練習をすればするほど早く 練習を怠れば怠るほど遅くなる。

今回は自重してゆっくりと走り出した。思っていた以上に快調だったのだが やはり長距離の走り込みが不足したためだろう これから高速道路と言う22キロくらいでふくらはぎに痛みが出てきた。高速道路ではペースを保つように何とか頑張ったものの 高速道路の微妙なアップダウンがきつい。昨年も同じところを走ったのに こんなにアップダウンがあるとは気づかなかった。気の性とは恐ろしい。

高速道路を下りてしばらく走った30数キロ地点から本当に足が動かなくなった。それでも「決して歩かない」というのが私の最大目標。何とか気持ちだけで走り続けた。今年は4時間切りはダメかと思いながら走っていたところ あと3キロの地点で沿道の応援の人から「今・・・時・・・分。がんばれ」という大きな声。もうろうとする頭の中で計算すると もしかすると今からでも4時間切れるかもしれない。

この天の声に励まされ 残りの3キロは死にもの狂いで走った。走れたのだ。最後の700メートルくらいでは左ももがつりかけた。それでも何とか走った。ともかく 今までの21回のマラソン完走で最高の(もしかすると最速の)最後3キロの走りだった と思う。ゴールして時計を見ると 3時間59分40秒。本当に疲れ切りました。沿道のご声援心からありがとう。体力は分からないが まだ気持ちは大丈夫そう。何だかちょっと自信が持てた横浜マラソンでした。

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