過去のひと言


2018年12月 今年のヒット商品

先日 日経新聞に掲載された2018ヒット商品番付を見た。これをよく見ると 最近は市場が細分化されてきたため 万人受けするヒット商品がなかなか見当たらないのに気づく。さて皆さんは幾つご存知だろうか。

横綱:(東)安室奈美恵(西)TikTok
安室奈美恵は数少ない万人受けするヒットだ。60歳を超す私ですら引退の話を耳にしてすぐに「Finally」CDの予約購入を申し込んだ。聞くところによると 彼女はコンサートでは歌うだけで一切おしゃべりをしないらしい。やたらとしゃべりの多いコンサートの中でこの姿勢はすばらしい。以前 渋谷で行われたボブ・ディランのコンサートに行ったが 彼もコンサートでは「Thank you」以外一切しゃべらなかった。これはアメリカのツアーでも同じらしい。「言いたいことは歌で伝える。聞きたいことは歌に聞け」という姿勢だ。すばらしい。

TikTok・・・ユーチューブなどでよく見るショート動画のアプリだ。10代の若者に大人気らしい。これこそまさに一部の人にしか分からないヒット商品の代表と言える。中年以上の人はほとんど名前を知らないと思うけれども SNS嫌いの私でも目にしたことはあるので横綱と言えるのかもしれない。

大関(東)羽生結弦(西)大坂なおみ
この二人は万人受けするヒット。ただし 大坂なおみが出て大谷翔平が出てこないのは納得できない。

関脇(東)キリン本麒麟(西)ゾゾスーツ
これらも特定の人向けのヒット。自分の体を自分で採寸登録して注文するシステムが出たことはテレビで知っていた。しかし これがゾゾタウンのシステムで ゾゾスーツと呼ぶということは知らなかった。しかし本当にヒットしているのだろうか。

小結(西)Vチューバー(西)eスポーツ
これらも特定人向けの話し。しかし だとしても納得できない。Vチューバーと聞いてわかる人がいったいどれだけいるのだろうか?実物の人間の代わりにアバターをUチューバーとして公開するのをVチューバー(バーチャル・Uチューバー)と呼ぶらしい。確かに見たことはあるが そんなにヒットしているとは思えない。

前頭 
(東)U.S.A.(西)カメラを止めるな
(東)日本橋高島屋SC(西)東京ミッドタウン日比谷
(東)トヨタ新型クラウン(西)ニコンZ7
(東)猛暑消費(西)サバ缶
(東)森ビルチームラボ(西)銀座ソニーパーク

「U.S.A.」 「カメラを止めるな」 「サバ缶」は万人向けのヒット商品。これらはちょっとした社会現象と言ってよいのではないだろうか。万人受けする商品が少ない中 前頭は厳しすぎる。さて この前頭の中で私が一番興味をそそられるのは実はお台場のチームラボだ。万人受けかどうか ヒットかどうかは分からないが 私としてはぜひ一度行ってみたい。

万人向けとは言えないが この前頭の中で いやこのヒット商品番付の中で 個人的に最大の疑問を感じたのが「トヨタ新型クラウン」だ。6月に売り出して目標の4倍近く売れたらしい。しかしこの人気が一年後も続くと言えるかどうかははなはだ疑問である。これはヒットと言えるのだろうか。

新型クラウンは一目でわかるように購入者の若返りを意識したスタイリッシュな顔になっている。ただしこれまでのところ 実際の購入者の60%以上が60代以上だという。60代以上というのは「いつかはクラウン」というキャッチコピーが頭に染み付いている世代だ。この世代においては驚くことに今でも「クラウン=トヨタの最高級車」というイメージが受け継がれているらしい。これはこれで素晴らしいことだ。

しかし 本当に購入者の若返りを狙ったのであれば成功とはいいがたい。そりゃそうだろう。安いモデルで500万円 高いモデルは700万円近くする高級セダンだ。子育て世代にはなかなか手が出ない。いや もし手が出るとしても いったい誰がクラウンを買うというのだろうか。40代50代でこの価格を払えるならば BMWやベンツやアウディ 日本車にこだわるならばレクサスという選択肢がある。そもそもトヨタ自動車自身が高級車を買いたいならトヨタではなくレクサスを買えと宣伝しているのだ。

昔も今もトヨタ・ブランドの最高峰に位置付けられている「クラウン」は レクサスを「トヨタ・ブランドとは一味違うワンランク上のブランド」と位置付けた時点で極めて微妙な立ち位置を運命づけられてしまった。しかもセダンしかない新型クラウンは完全にレクサスのセダン(中下位モデル)とダブっている。残念ながら新型クラウンはこの難問に何の答えも出していない。負け越しで前頭陥落となる可能性は高いと思う。

2019年 私たちはどのようなヒット商品を目にすることになるのだろうか。日経の担当者の方には2019年はぜひ「万人向けヒット」と「世代別ヒット」などに分けて考えてほしい。今のように十羽ひとからげで しかも相撲の番付形式でリストするなど ヒット商品を考える人としてはあまりに時代遅れの発想ではないだろうか。

皆さん よいお年を。

2018年11月その2 死は始まり

最近TEDにはまっている。ハイテク・生物学・医学から文化・社会まで様々な知的分野をテーマにその道のエキスパートがプレゼンをするものだ。もともとはサロン的な集まりから発展したらしいが 今は 多くのスポンサーのお蔭で手軽にネットで見ることができる。ともかくこのスピーチの内容がすばらしく TEDで初めて知ることも多い。今回はそのうちの一つをご紹介しよう。死後の死体処理の話だ。

昔 カソリックでは火葬はタブーだった。しかし1963年にローマ法王庁が火葬を許可して以来 火葬が増え続け米国では今や土葬と火葬が半々になっている。近年の火葬増加の背景にはコストの問題もあるが 既存宗教離れという理由もあるらしい。もともと死後の体をどうするかは宗教そのものだったのだが この関係に変化が出てきたらしいのだ。

実際 日本の場合には100%火葬だが その後についてはいろいろな選択肢が登場している。樹木層だったり海洋散骨だったり。かく言う私も遺骨はハワイの海に撒いてくれと遺言している。ただ樹木層も捨てがたく 2年前に樹木葬の現地見学にも行ったことがある。エコ的に言えば 遺骨を肥料にする樹木葬が一番だろう・・・と思っていた。あるTEDのプレゼンを見る前までは。

TEDスピーカーによると 今 死体を土の中で腐敗させ堆肥にして植物などの生育に活かすという仕組みが実証実験に移されているらしい。死後の体を栄養物として植物などの新たな生に活かすというという考え すなわち死が新たな生につながるという自然界のルールに従おうという考えだ。

そう考えてみれば たとえ樹木葬であっても 火葬というやり方である限りエコとは言えない。棺として大切な木材を無駄にするだけではなく 火葬に伴うエネルギー消費量や炭酸ガス排出量はかなりのものになるという。我々は死という最後の段階においてもまだ地球に害を与えているのだ。樹木葬というのはエコではなく人間のエゴであり 環境問題への言い訳なのかもしれない。

実際にアメリカの農場では牛など家畜の死体をまるごと自然に分解させ堆肥にするということを昔からやっているという。家畜の死体は木のチップで覆い あとは適度の空気と水分を加えれば 牛の場合 9ヶ月程度で肉も骨も完全に分解するらしい。

牛で出来て人間でできないことはない。ただ人間の場合 歯の治療にアマルガン(水銀化合物)を使っていたり 抗がん剤が使用されていたりする。現在は これらが自然に悪影響を与えないかどうかの検証中だという。問題がないことが判明すれば施設の仕組み自体に難しいものはない。牛で実証されているのだから 世界最初の施設完成まで意外と時間はかからないかもしれない。

もちろん これは死体処理の話しであり 死に関する尊厳の気持ちとはまったく別の話しである。TEDスピーカーは こうした施設がむしろ今迄の宗教儀式から離れ 本当の意味で死の尊厳を考える機会を与えるのではないかと示唆する。死は始まりの実践だ。すばらしい。私にも新たな選択肢が増えそうだ。

2018年11月 米国中間選挙

米国の中間選挙が終わった。下院は民主党が過半数を獲得し ようやくトランプ大統領の独断政治にブレーキがかかることになった。本当に良かったと思う。もし下院も共和党が過半数を占めていたら 図に乗ったトランプは国内政策であれ海外政策であれ やり放題になってしまうはずだ。

さて下院選とともに注目されたのは 同時に行われた知事選挙だ。選挙前のニューズ・ウィーク誌(11月6日付)によるとトランプの命運を握っているのは議会選挙ではなく州知事選挙の方だとのことだった。その理由は 州知事の持つ意外と大きな権力のせいらしい。なるほど 我々部外者は トランプが大統領になって初めて 大統領の持つ権限の大きさに気づいた。そう考えると 州知事の権限だってバカにならないはずだ。

大統領選挙を含め 米国の選挙で投票するには米国籍を持った18歳以上で かつ 自主的に選挙人登録を行っていることが必要になる。ニューズ・ウィーク誌によると 今回ジョージア州で知事選に立候補した共和党のケンプ氏は州務長官時代に権限を駆使し 民主党支持者が多い層の有権者登録を阻んできたと言う。12年以降 民主党支持者が有権者登録できなかった人数は共和党支持者の7倍に達するというから驚きだ。もちろん 彼を州務長官に任命したのは当時の共和党の知事だ。

また 下院議員の数は各州の人口比率で配分されるのだが その選挙は小選挙区制となっている。したがって選挙の区割りが結果に重要な影響をもたらす。選挙の区割りは10年に一度行われる国勢調査の結果に基づいて見直しされるルールになっているのだが 2000年以降ジョージア州やテキサス州など この時期とは無関係に再区割りを実施する州もでてきた。区割りの権限を持っているのは各州の選挙管理委員会で その人事は州政府(つまり州知事)に権限がある。州知事を押さえていれば自分の政党が有利になるようにいびつな区割りをすることができるというわけだ。いわゆる”ゲリマンダー”と呼ばれるものだ。(ちなみに 上院議員の数は各州2人と決まっているので 区割り問題は発生しない。)

したがって 50州のうちの33州の知事を共和党が握っている今の状況下では 下院選挙は共和党に有利だと言われている。実際に過去2回の下院選では ともに得票数の少なかった共和党が過半数を取っている。区割り自体が共和党有利になっているのだ。したがって今回の民主党の下院過半数獲得はそれなりに大きな意味がある。

今回は50州のうちの36州で知事選挙が実施された。結果 民主党知事は16州から23州に 共和党知事は33州から26州になった。今時点でジョージア州の結果が出ていないが どうやら共和党になりそうだ。ある意味 民主党の躍進ともいえるが 共和党が食い止めたと言えなくもない。

というのも問題となるのは人口の多い すなわち下院議員数の割り当てが多い大型州だからだ。これら大型州をとるかとらないかで 2020/2022年の下院選挙の行方が決まると言っても過言ではない。結果から言うと 共和党が知事を務めていた5つの大型州(テキサス、フロリダ、オハイオ、ミシガン、ジョージア)で民主党が取れたのはミシガンだけだった。

上記5州の中で テキサスは共和党の牙城。ミシガンは当初から民主党がリードし オハイオは共和党がリードしていた。そして残りの2州 フロリダとジョージアが激戦州としてずっとメディアの注目を浴びていた。フロリダ州は大統領選の鍵を握る重要州のひとつで 今回は当初 民主党候補のアフリカ系アメリカ人のギラム氏がリードしていた。しかし結果として敗れ去った。共和党候補との得票差はわずか0.6%だった。また ジョージアは最後まで結果が出ていない唯一の州で 今時点で決選投票の可能性もゼロではない。しかしどうやら共和党ケンプ氏で決まりそうだ。前述のように有権者登録でインチキをしたと言われるケンプ氏だ。民主党候補で初のアフリカ系アメリカ人女性知事を期待されたエイブラムス氏が健闘したが及ばなかった。

この2つの州で民主党知事が生まれていれば 2020/2022年の下院選挙も民主党の勝ち 2020年のトランプ再選に明らかな黄色信号がともっていたはずだが 今回はそこまでは行けなかった。残念。

ただし 今回18~24歳の若年投票者の63%が民主党に投票 つまり トランプにノーを投じている。この事実を見る限り アメリカもまだまだ期待できそうだ。

2018年10月その2 なぜグランドセイコーはセイコーの名を捨てなかったのか?

前回「なぜSomaはセイコーの名前を捨てたのか?」の最後に セイコーのブランド戦略は理解しづらいと書いた。その最たるものがグランドセイコーだと思う。

セイコーは昨年のバーゼル時計展示会でグランドセイコーの独立ブランド化を発表した。これが分からない。マーケターと称する評論家はこぞって グランドセイコーはレクサスと並ぶ高級ブランドの成功例になるかもしれないという提灯記事を書きまくった。しかしよく読むと 「成功する」と断定的に書いている記事はなく すべての記事が「・・・成功する可能性がある」とか「・・・成功するかもしれない」とか「成功すれば・・・」という言葉で飾っている。なんと無責任なことか。

私には分からない。なぜ「グランドセイコー」という名前が「セイコー」から独立したブランドだと言えるのだろうか?全然独立していないではないか?今年のバーゼルの展示会でも 「グランドセイコー」という独立カウンターはなかったようだし 独立ブランド化宣言から一年経ってもグランドセイコーに特化した販売店はない。これではレクサスに失礼だ。

ブランドとは差別化だ。ブランド戦略が成功するためには 商品はもちろんのこと 開発・製造・販売すべての要素で差別化することが必要だ。マーケティングの初級者は皆4Pというマーケティング・ミックス(商品・サービスの提供者がコントロールできるマーケティング要素)を習う。Product(商品)、Price(価格)、Promotion(販促)、Place(流通)の4つだ。4Pで教えているのは マーケティング戦略を成功させるためには これらの4つの要素をすべて一つの戦略の下で統合しなければならないということだ。マーケティング戦略の肝と言える。

グランドセイコーのような高級ブランドの立ち上げでは マーケティング・ミックス全要素を一つのブランド戦略の方向の下に差別化しなければならない。逆に言えば それくらいの覚悟がなければ高級ブランドを成功させることはできない。レクサスをみれば一目瞭然だ。4つのPが見事に差別化されている。その一方でレクサスがトヨタの商品であることを知らない者もいない。

もっと身近な例もある。1991年にP&Gがマックスファクター化粧品を買収し上手くいっていなかった頃の話。P&G日本が打ち出した起死回生の一手は当時マックスファクター日本の一商品であった高級化粧品SK-IIを独立ブランド化することだった。SK-IIをマックスファクター・ブランドから切り離し 独自流通を整え 百貨店のカウンターを独自カウンターにし 美容部員を別組織化し SK-II美容部員のユニフォームも変え カウンターからユニフォームまですべての色をSK-II色であるバーガンディに統一したのだ。今やSK-IIは女性なら誰もが知る高級基礎化粧品だが それがP&Gの製品であること もともとマックスファクターの製品だったことを知る人はほとんどいない。これがブランドの独立化だ。ちなみにP&GはSK-IIを独立ブランド化した後 残りのマックスファクターを2015年に売却している。

グランドセイコーに話を戻すと こうしたブランド独立化に必要な覚悟のなさが歯がゆくてしようがない。今のやり方でも今迄販売に力をいれていなかったのだからある程度は売れるだろう。しかし このやり方では「成功」と言えるような結果は残せないと私は思う。

セイコーは覚悟を決めるべきだ。本当にグランドセイコーを成功させたいならばセイコーの名前を捨てる覚悟をもってマーケティングに臨むべきだ。ちなみに私の愛用する時計はセイコーのアストロンである。セイコー愛用者だからこその意見と受け取ってほしい。

2018年10月 なぜSomaはセイコーの名を捨てたのか?

1年前にランニング・ウォッチを購入した。走るときにしか使わないので とにかくシンプルで使いやすく見やすいというのが条件だ。機能的には50回分のラップタイムさえ測れればよい。余計な機能はいらない。できれば頑丈な信頼性の高いメーカー製がよい。

最終的に選んだのは “Soma”のRunONE100SLというモデルだ。ヨドバシカメラで手にとって 使い心地を確かめた上で決めた。とても気に入っている。当時 値段は8千円くらいだった。

Somaってどこのメーカー?殆どの方はご存じないと思う。私も最初は知らなかった。実は Somaはセイコーが出しているランニング専用ウォッチだ。正確には セイコーの時計製造会社であるセイコーインスツルが出しているブランドをセイコーが販売しているらしい。機能別に入門用と一般用の2つのタイプがある。各タイプにラージとミディアムの2つのサイズがあり それぞれに数種類のカラーが準備されている。必要にして十分な品ぞろえだ。

しかしなぜセイコーの名前を前面に押し出さなかったのだろうか。実際に時計のどこにもSeikoという名前は記されていない。ランナーとしてみると 汗まみれの中で使うものなので壊れるのが心配だ。やはりどのメーカーで作った時計なのかは気になる。私見だが Somaがセイコー製でなくても 私はこれを買っただろうか。正直疑問の残るところだ。逆に言えば セイコーSomaという名前で セイコー製を前面に打ち出せば あと3割くらいの売り上げアップにはつながると思うのだが・・・。

実は セイコーには ダイビングやトレッキングなどのスポーツ・アウトドアに特化した”プロスペックス”というモデルがある。プロスペックスは元来は高機能を志向したモデルで 高いものは40万円台のダイバーウォッチもある。そして このプロスペックス・モデルの中にスーパーランナーズというランニング・ウォッチがあるのだ。Somaが2009年に生まれた比較的新しいブランドであるのに対し スーパーランナーズは1995年に生まれた歴史のあるモデルだ。プロスペックスの他シリーズと同様に高機能がうたい文句だが 恐らく今の主流は1万円半ばから2万円台の製品のようだ。

これは想像の範囲だが ランニングブームが生まれる中 セイコーは普及型ランニング・ウォッチ投入の必要を感じたに違いない。しかし 当時からその主流は機能を絞り込んだ1万円以下のモデルだ。結局 セイコーやプロスペックスのブランド・イメージを損なわないように またプロスペックスとカニバリゼーションを起こさないように別ブランドで販売することにしたのだろう。この安易な決定が10年後の今も足を引っ張っているように見える。

今現在 プロスペックス・スーパーランナーズの廉価モデルはアマゾンで1万円を切る価格で売られている。これはおそらくはプロスペックス・モデルの最安値だ。Somaもアマゾンで6千円以下で売られてはいる。しかし セイコーがSomaを別ブランド化した意図はあまり上手くいかなかったように思う。どうやら ランニング・ウォッチに対するブランド戦略を見誤ったとのではないだろうか。こうしたランニング・ウォッチへの取り組みのあいまいさは結果としてGPS機能などのついた高機能ランニング・ウォッチでもセイコーが後れを取る結果を招いているようだ。

ユーザーの観点から言えば 機能と用途を絞り込んだSomaは実に素晴らしいモデルだ。私がブランド責任者ならば 例えば プロスペックスからランニング・ウォッチを切り離し セイコーSomaというランニング専門モデルを作り 機能を絞り込んだ基礎モデルから徐々にGPS機能や心配測定機能など高機能化したモデルまでを同じモデル名で構築するだろう。

Somaだけではない。はっきり言って セイコーのブランド戦略は全体的に今一つ分かりにくい。似たような時計があまりに多すぎる。

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